「Kaguya4〜月のウサギの銀の箱舟〜」

なるほど、こうきたか。しかし、ずっと手をつなぎっぱなしという設定はダブルアーツを思い出す。前にもこんな設定のレビュー記事をみて同じことを思った記憶があるので、どれだけすりこまれているのだろう。子供ができていちゃつけないというのも、よくあるらぶらぶな2人に入る邪魔者という観点だと目新しくてよかった。それが赤ちゃんじゃなくて幼女というのも素晴らしい。ゆうひに嫉妬するひなたも微笑ましい。
本編もどんどんシリアス展開になっていってるけど、普通に面白い。1,2巻の変なミステリー(探偵ごっこ)要素がなくなって、いちゃいちゃ分と本筋の展開だけになった今の方がシンプルで好き。そう考えると、いつ打ち切られるか続編が出せるかわからない中での、全体の構成を考えるのは大変なんだろうなとも思う。展開が劇的な割に、特に3,4巻は好みな展開なのに、いまいちそっちに燃えきれないのは、良くも悪くもいちゃいちゃ分とシリアス展開のバランスが悪いのからなのかもしれない。例えるなら、アイスクリームもカレーも好きだけど、2つを一緒にしてアイスクリームカレーにしました、みたいなアンバランス感。しかも、ハーゲンダッツとスパイスのきいた本場のインドカレーみたいなもんだから、尚もったいない。料理は本当に難しい。もうすぐ、新刊がでるので非常に楽しみだ。